日日のきれはし。

silence of greeeeeeen。

初夏。光満つ。緑の濃淡が

と書きかけた5月中頃からすでに日々は過ぎ、6月となってしまった。それにしてもここんとこ日中30℃超えの日が続いていて、この先もっと暑くなるであろうことを思うと、思考も筆も止まる。

そんな中でますます緑は元気に繁茂し輝きを増している。日々の行き帰りに目に映る近所の庭やベランダの手入れが行き届いた植物たちは、良く言えば人に優しい。悪く言えば去勢されている。でもそれは彼らのせいじゃない。物言わぬのをいいことに、人に役立つように、人に利するように、人間が利用しているだけ。

いや、物言わぬ、と思っているのも人間の思いあがりかもしれない。そんなことをテーマにしたSFは幾つかあったはず。しかし、今思い出せるのは新井素子の『グリーン・レクイエム』くらいか。あと、タイトル忘れたけど星野之宣のSF漫画。人間が文明を持ち火を使い森を焼き始めるとその大気の変化を感知して、人間の記憶中枢に作用する神経ガスを放出し、記憶を失わせて文明を退化させることで自らを守るという植物。何も言わないけれどその気持ちを想像するのは怖い。

我が家の庭に何本か植わっている木々、それを剪定するのはわたしの役割となっている。いや、わたししかやる人がいないからわたしがやっているだけなのだが、なにぶん素人なので見栄えとか考えずにちょきちょきちょきちょきちょきちょ、と気づけばほとんど丸坊主と化していて、これが子供の散髪だったら大泣きされて即ひきこもりとなるに違いなく、もちろん木はそんなことしないよね、と同意を求めてみるもその沈黙の深さは測りがたく、緑の指など持たないわたしは、記憶喪失ガスなど排出されないうちにさっさと引っ込むのみである。

つながっていた記憶をなくし、人が皆去っていった家をやがて蔦や草が覆い尽くす。内側から外側から崩れゆく家のかたちを緑が呑み込んでいく。
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by kuukazoo | 2015-06-02 23:38 | etude

猫よけのペットボトルの輪郭でたたずむ水に映るいちにち あるいは岩崎一恵のダンスって何?な今日この頃。写真:松本和幸
by kuukazoo
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